技術書典18にむけて「SGE Go Tech Book Vol.07」を執筆しました!
2025年5月31日 (土) 〜6月15日(日)に、オンライン・オフラインにて同時開催される技術書オンリーイベント「技術書典18」に、今回も、ゲーム・エンターテイメント事業部(SGE)が参加します!
「SGE Go Tech Book Vol.07」は、6月1日 (日)11時から、池袋サンシャインシティ2階 展示ホールDで開催されるオフラインイベントにも出展いたします!配置は、【さ06】となりますので、ぜひ、ブースにもお立ち寄りください!
本ブログでは、今回執筆した技術書「SGE Go Tech Book Vol.07」の見どころを紹介します!
「SGE Go Tech Book Vol.07」
ゲーム・エンターテインメント事業部(SGE)所属のエンジニアによる、Goの知見やノウハウを共有する技術書です。ゲーム開発ならではの内容から、ゲーム開発以外でも活用できるテクニックまで、幅広く扱っています。
【タイトル】SGE Go Tech Book Vol.07
【電子版】1000 円(税込)
【電子+紙セット】1500 円(税込)
【URL】https://techbookfest.org/product/mVJHUdXKbjSPnLrRQpyP3x

本技術書は、下記8章で構成されています。スマートフォンゲーム開発で実際に利用しているライブラリや実装手法の紹介から、Go標準機能の利用方法の解説まで、幅広い内容となっています。



第1章: GoでOptionalを導入してゲームの抽選ロジックを実装する
Go言語でOptional型を実装し、値の有無を型で安全に扱う方法を解説します。Optionalの構造やメソッドの設計、nilによるバグの防止、そしてゲーム開発における抽選ロジック(報酬ドロップなど)への応用例を紹介。型安全性を高め、予期せぬエラーを防ぐ実践的な手法を学べます。
第2章: モックライブラリの実装アプローチ比較
本章では、Go言語の単体テストで利用される5つのモックライブラリ(uber-go/mock、vektra/mockery、gojuno/minimock、matryer/moq、ovechkin-dm/mockio)について、コード生成の有無や型安全性、モック対象の指定方法などの観点から比較・解説します。各ライブラリの特徴や選定ポイントを整理し、プロジェクトに適したモックライブラリ選びの参考となる情報を提供します。
第3章: 安全な並行処理のためのコーディングパターン
GoのGoroutineを活用した並行処理の基本から、競合状態やデッドロックなどのリスクを回避するための原則・パターンを解説します。Mutexやチャネルなどの同期プリミティブの使い方、進行性の確保、待機やキャンセルの実装例など、安全かつ効率的な並行処理の設計指針を具体例とともに紹介します。
第4章: シングルバイナリのみで起動する簡易的なGraphRAGをGoで実装する
Microsoft提唱のGraphRAG(知識グラフを活用した高精度検索)の仕組みを、Goでシングルバイナリとして実装する方法を解説します。LLMによるEntity/Relationship抽出、知識グラフ構築、検索アルゴリズム、ファイル保存やCLIツール化まで、外部DB不要で動作する実践的な実装例を紹介します。
第5章: アプリ配信サーバを自作してみる
iOSアプリのアドホック配布に対応したアプリ配信サーバをGoで自作する方法を解説します。マニフェストファイルの生成やitms-servicesプロトコル、ストレージ連携、サーバサイドレンダリングによる配信ページの実装例を通じて、社内向けや限定配布に適した配信基盤の構築手順を紹介します。
第6章: GoプロジェクトにおけるADRの運用と紹介
ADR(Architecture Decision Record)は、プロジェクトの意思決定を記録する文書です。著者のプロジェクトでは、ADRの活用によりチーム内の合意形成やプロジェクトの透明性向上を実現しています。本章では、GitHub Discussionsを活用したADRの管理方法を紹介し、テストの統一フォーマットやパッケージ命名規則、ディレクトリ構成などの具体的な事例を解説します。
第7章: Go 1.23/Go 1.24で入門する耐量子暗号
量子コンピューターの基礎から、RSA/ECCなど現代暗号の脆弱性、Shorのアルゴリズムの解説、そしてGo 1.24で導入された耐量子暗号ML-KEMの仕組みと使い方を紹介します。耐量子暗号の必要性やGoコミュニティでの導入経緯、実装例を通じて、最新の暗号技術を学べます。
第8章: Goで構築するCloud Runのリリースワークフロー
Google CloudのCloud Run、Artifact Registry、Cloud Tasksを活用し、Slackコマンドから非エンジニアでも簡単にサーバーリリースできるワークフローをGoで構築する方法を解説します。各種クライアントやユースケースの実装例、Slack連携による自動化のポイントを具体的に紹介します。
■最後に
「SGE Go Tech Book Vol.07」では、最新技術の紹介や、実際のプロジェクトで培った知見を盛り込んでいます!楽しんでいただける内容になっていると思いますので、ぜひご覧ください!
【開催日時】2025年5月31日 (土) 〜6月15日(日)
【開催場所】技術書典オンラインマーケット
【URL】https://techbookfest.org/market
<オフライン開催>
【会期】2025年6月1日 (日) 11:00~17:00
【会場】池袋サンシャインシティ 展示ホールD(文化会館ビル2F)