「重要な局面でゲームの品質を引き上げる」横断専門組織「コアクリエイティブ本部(コアクリ)」の仕事とは?

サイバーエージェントのゲーム・エンターテイメント事業部(SGE)では、Colorful Palette、QualiArtsやアプリボットをはじめとする複数の子会社がそれぞれの強みを活かしゲームの開発を行っています。その一方で、複数のプロジェクトを横断し、技術面から開発を支える組織もあります。

その横断組織のひとつである「コアクリエイティブ本部(コアクリ)」は、初期設計や開発の難所など重要な局面でタイトルにアサインされ、クリエイティブ品質を大きく引き上げる役割を担っています。横断組織と聞くと、「実際は何をしているの?」「現場とどう関わっているの?」と感じる方も多いかもしれません。

まずは、コアクリがどんな組織なのかを簡単に紹介します。

◾️30秒でわかるコアクリ

Q:「コアクリエイティブ本部(コアクリ)」ってどんな組織?
A:SGE全体のゲーム開発を横断的に支え、クリエイティブの品質を引き上げる専門組織。

Q:ミッションは?
SGE各社の新規タイトル開発における初期設計を支援しながら、品質向上につながる先進技術の検証やナレッジ共有を行い、開発現場全体のクリエイティブ力を引き上げることです。

Q:体制は?
コンセプトアート、UIUX、3D、2Dなど全5セクションで構成されています。各セクションは少人数体制で、複数タイトルを横断して担当。コンシューマーゲーム開発の経験が豊富な方や、UIUX・3D・エフェクトなど、特定分野を突き詰めてきたスペシャリストが在籍。

◾️ゲーム開発の“難所”に入る横断チームの仕事

ここからはコアクリ UIUX Divに所属する春山 俊輔、佐藤 和貴、石倉 究、齋川 隆行の4名に、コアクリは実際の開発現場でどのように関わり、どんな価値を発揮しているのか、メンバー自身の経験をもとに、仕事のリアルやコアクリで働く面白さについて語ってもらいます。

まずは皆さんの自己紹介と、現在の役割を教えてください。

春山(UIディレクター):2013年にサイバーエージェントに入社してからQualiArtsに出向し、UIデザイナーやクリエイティブディレクターとして7本ほどゲーム開発に携わりました。その後、コアクリの前身となる組織の立ち上げとともに異動し、現在は、UIディレクションを担当しています。

佐藤(アニメーションデザイナー):2013年にサイバーエージェントグループに入社して、UIデザイナーとして複数の新規ゲーム開発や運用タイトルを担当してきました。設計を経験することで、UIアニメーションが体験品質に大きく影響することを実感し、UIアニメーターへ転向しました。もともと各社のプロジェクトへ出向することも多かったため、2024年にコアクリに異動しました。

石倉(アニメーションデザイナー):前職ではFlashを活用したインタラクティブなコンテンツ制作に携わっていました。2010年にUIデザイナーとしてサイバーエージェントグループに転職し、複数の新規ゲーム開発や運用を経験。もともとUI設計と合わせて動きの設計まで担当していたこともあり、グループ横断でUIアニメーションを専門とするポジションの必要性が高まったことを受け、昨年からコアクリへ参画しました。

齋川(アニメーションデザイナー):スマートフォンゲームのUIアニメーションデザイナーとして、グラフィックデザイン、アニメーション、エフェクト制作などに携わった後、サイバーエージェントのデザイナーイベントに参加したことをきっかけに、転職しました。現在は新規ゲームのUIアニメーション制作を担当しています。

なぜ、コアクリは設立されたのですか?

春山:背景として大きいのは、ゲーム開発そのものが年々高度化・複雑化してきたことです。技術の進歩によって表現の幅は広がった一方で、UIや演出、設計の難易度もかなり上がってきました。

石倉:各タイトルの現場でも「ここは専門性の高い人が入った方が、より良いものになる」という局面が増えてきています。ただ、タイトルごとの開発体制では、そうした専門性を常に配置するのは難しいという課題もありました。

春山:そこで、必要なタイミングで専門スキルを持つメンバーが入り、品質を一段引き上げる仕組みとして2022年にコアクリを立ち上げました。SGEとして新規タイトルに継続的に挑戦していくための、横断的な専門組織ですね。コアクリは単なる制作支援ではなく、プロジェクトの体験設計や品質基準そのものを設計する役割も担っています。

各タイトルの開発チームとは、どんな距離感で関わっていますか?

齋川:プロジェクトに合わせて柔軟に動きますが、主に世界観の確定や、コア機能のUX・UI設計方針、品質基準の策定など、プロジェクトの土台となる部分を実際に手を動かしながら主導することが多いです。設計やレビューだけでなく、制作と品質管理の両方を現場でリードしていきます。

佐藤:私たちはチームの一員として参画するので、アウトプットを出すだけでなく、ワークフローにも関与します。明確に役割を切り分けるというより、伴走しながら支援するイメージですね。また、スキル育成にも関わり、コアクリが抜けたあとも現場が回り続けるように、属人化を避けてチームの自走を目指しています。

どんなタイミングで、どのようにタイトルにアサインされることが多いですか?

春山:大きく分けて、2つのタイミングがあります。ひとつは、プロトタイプやモック制作といった開発初期のフェーズです。この段階では、ゲームの面白さや手触りを検証しながら、UI設計や演出設計といった中核部分を主導していきます。全体の方向性や品質基準を固める、かなり重要なフェーズですね。期間としては、短くて半年、長いと1年ほど関わることが多いです。

齋川:もうひとつは、リリース直前のクオリティアップのタイミングです。「最後の仕上げ」のフェーズで、体験価値をもう一段引き上げるためのブラッシュアップに集中して参画します。半年程度コミットすることが多いですね。ミッションが完了すると、次に重要な局面を迎えている別のプロジェクトへ移り、同じように“勝負どころ”を支援していきます。

佐藤:基本は、ひとつのタイトルに半年〜1年ほどコミットする形が多いです。ただ、工数を半々で2タイトルに関わったり、1〜2ヶ月のスポットで情報設計や演出検討を支援するなど、柔軟な入り方もしています。形は違っても、目的は一貫していて、「重要な局面で、最大の成果を出すこと」ですね。

◾️「勝負どころ」で品質を引き上げるコアクリのこだわり

高品質なゲームをつくりあげる上で、大切にしていることは?

春山:プロジェクトに属していないからこそ、開発都合にならない客観的な視点を持ちやすいのが強みです。徹底したユーザー視点で、「分かりやすさ」や「気持ちよさ」を何度も検証しています。

齋川:実際に触ってみて、「直感的に理解できるか」「ストレスがないか」「心が動くか」。細部の品質と同時に、大胆な体験づくりも大切にしています。エンジニアやプランナーとも密に連携し、実装制約を踏まえながら、理想の体験に近づけていきます。

石倉:「最後のブラッシュアップ」では、見た目の調整というより、実機で徹底的に触り込みます。操作感や通知の出し方、情報の優先順位、アニメーションのタイミングなど、体験に直結する要素を全体を通して洗い出します。社内プレイやアンケートで集まった意見も踏まえつつ、改善インパクトが大きいところから優先的に調整していきます。必要に応じて、設計の見直しだけでなく実装の修正まで踏み込むこともあります。

コアクリ内、SGE全体への技術や知見の共有はどのように行っていますか?

春山:社内Wikiの整備や、勉強会、Slackでの共有を行っています。それに加えて、プロジェクトでのアウトプット自体を“基準”として残すことも重視しています。ベンチマークになるアウトプットを通じて、品質基準や判断軸を現場に伝え、SGE全体のレベルアップにつなげています。

■コアクリの現場で生まれる挑戦

これまでで印象に残っているプロジェクトやエピソードを教えてください。

春山:複数のUI改善案を提案した中で、最も工数がかかり、仕様調整まで必要になる攻めた案が採用されたことがあります。手応えと同時に、「これは必ず成功させなければいけない」という責任感で背筋が伸びました。その演出を実現するためには新たなデータ取得やアセット制作も必要になり、プロジェクト全体で少なくない変更や調整が発生しましたが、最終的にはチームがしっかり形にしてくれ、ユーザーの皆様からも好評でした。挑戦的な提案を信じてくれて、正解にしてくれたプロジェクトには本当に感謝しています。

石倉:提案したUI演出の実装が難しいという局面がありました。そのとき、3Dに強いコアクリのメンバーが別のアプローチを提案してくれて、最終的には当初のイメージにかなり近い形で演出を実現することができました。コアクリには、それぞれ異なる専門性を持ったメンバーが集まっています。困ったときに別の視点から解決策を一緒に考えてくれるので、とても心強いですね。

佐藤:グラフィックスエンジニアやサウンドクリエイターと一緒にUIアニメーションを作っているプロジェクトは特に印象に残っています。異なる職種のクリエイターと協力しながら「新しいゲーム体験」を形にしていくプロセスはとても面白いです。驚きという切り口でプレイヤーに感動を届けられたときは、成果としての手応えもありますし、「エンターテインメントを作っているんだ」と実感できる瞬間でもあります。

齋川:あるプロジェクトでは、開発初期の段階から入り、UIアニメーションをゼロから作る必要がありました。その際、エンジニアと密に連携しながら「今後こういう表現を実現するためにはどんな機能が必要か」を一つひとつ洗い出していきました。結果として、開発環境の整備や制作効率を上げる仕組みなど、最終的には、100項目以上の要望を実装していただきました。デザイナーが表現に挑戦できる環境を、エンジニアと一緒に作り上げられた経験はとても印象に残っています。

この組織で働くやりがいはどんなところですか?

石倉:複数のタイトルに関わるので、プロジェクトごとに異なる開発手法や表現に触れられるのが大きな魅力です。普段のプロジェクトでは出会えないようなクリエイターと一緒に仕事をする機会も多く、常に新しい刺激があります。

春山:関わるプロジェクトが特定のタイトルに限定されないので、「今どこに価値を出せるか」を自分で判断して動きやすい環境です。立場や役割に縛られず、本質的に必要なことに集中できるのはコアクリならではだと思います。

齋川:現在担当しているタイトル以外にも、別のプロジェクトに改善提案をしたり、実際に手を動かしてサポートすることがあります。横断的に各社のプロジェクトに関わることで知見がどんどん増えていきますし、チームとしての力も着実に強くなっていくのを実感できるのが面白いですね。

佐藤:基盤設計やゲームの手触りといった、体験の核になる部分にこだわってプロダクトを良くしていけるところにやりがいを感じます。また、複数のプロジェクトを通じて多様な設計思想に触れられるので、学びも非常に多い環境です。

■「一通りやり切った」その先のキャリアとして

どんな人に向いている組織ですか?

齋川:一定の開発経験を積んだ方に向いている組織だと思います。たとえば、複数のプロダクト開発を経験し、「1本のタイトルを最後までつくり切りたい」という気持ちのフェーズを一度超えた方。開発を続ける中で、関心が「自分の担当領域」から「プロダクト全体の体験」や「品質の基準づくり」へ広がってきた方にフィットしやすいです。

佐藤:コアクリの仕事は、特定のタイトルに深く入り続ける開発とは少し違います。自分の専門性を武器にしながら、複数のプロジェクトで価値を発揮していく。そんな働き方に面白さを感じる人にとって、魅力的な環境だと思います。

春山:コアクリは、初期設計やインゲーム設計、リリース前の品質底上げなど、ゲームを1本つくる中でも十分な時間を割きづらい“要所”に深く入り、専門性を届ける組織です。「横断組織として価値を出したい」「自分の専門性を複数のプロジェクトで最大限発揮したい」という方には、特にやりがいのある環境だと思います。特定領域をさらに深く極めたい方にも向いています。

コアクリでの働き方は、キャリアとしてどんな選択肢がありますか?

春山:コアクリに来たあとでも、プロジェクト単体へ戻ることは可能です。また、常に複数タイトルを担当する働き方だけではなく、「1タイトルにコミットしたい」という要望があれば、そのような働き方を選ぶこともできます。状況や志向に合わせて柔軟に設計できるのも、コアクリの魅力のひとつです。

どんな人と一緒に働きたいですか?

春山:5年程度のクリエイティブ実務経験をお持ちの方だと嬉しいですね。必ずしもゲーム業界の経験は問いません。映像制作やモーショングラフィックスなど、異なる分野で培った演出力や表現力も大きな武器になります。ブランディングや体験設計、情報設計に関しても同様です。特定の領域に深い専門性や強みを持ち、それをゲーム開発の中で発揮してみたいという方とぜひご一緒したいです。

石倉:自分の専門性やスキルを思いきり発揮したい人と一緒に働きたいですね。コアクリは、UI、3D、演出などそれぞれ異なる専門性を持つメンバーが集まり、横断組織として複数のプロジェクトに関わっています。だからこそ、自分の専門性を持ちながら、複数のプロジェクトに価値を出すことに面白さを感じる方には、とてもフィットすると思います。また、専門性を持ったクリエイター同士が知見を持ち寄りながらゲームの品質を高めていくのがコアクリの面白さでもあります。主体的に動きながら変化を前向きに楽しみ、新しい挑戦を通してスキルを磨き続けたい方。そして、特定のプロジェクトだけでなく組織全体を見ながら、チームでゲームづくりを楽しめる方とぜひ一緒に働きたいです。

■コアクリがこれから目指すものとは

今後、コアクリとして挑戦していきたいことは?

春山:コアクリはまだ完成された組織ではなく、これから作っていく余白のあるチームだと思っています。だからこそ、実力のあるクリエイターが「ここを目指したい」と思えるような組織にしていきたいですね。また、複数のタイトルに関わる立場だからこそ、そこで得た知見を個人の経験にとどめず、SGE全体の財産として共有していくことも重要だと考えています。技術や表現の面でも常に業界トップ水準を目指しながら、クリエイターが自由度高く価値を発揮できる環境をこれからさらに作っていきたいです。

最後に、カジュアル面談を検討している方へメッセージをお願いします。

石倉:コアクリは、すごく変わったチームだと思います。もし少しでも興味を持っていただけたら、まずはカジュアル面談でお話しできたら嬉しいです。きっと面白い話ができると思います。「ここ、もう少し詳しく聞いてみたい」「実際はどう進めているんだろう?」など、どんなことでも構いません。ぜひお気軽にご応募ください。


コアクリをはじめ、ゲーム・エンタメ事業部では、様々な職種で採用を強化しています。今すぐ転職は考えていないけど、少し興味があるといった方でも大歓迎です。まずは、カジュアル面談から、お気軽にお越しください!

実施概要

  • 基本はオンラインで30分。
  • 服装自由、準備は何も必要ありません。
  • 選考意志はなくてOK。選考に進むか、進まないかは、面談後にご検討ください。
  • 転職のタイミングはすぐでなくても大丈夫です。

注意事項

  • アンケートのご回答を踏まえ、適したポジションのご提案が難しいと判断した場合には、カジュアル面談の実施を見送らせていただくことがございます。
  • 適切なマッチングをご案内するために、簡単な経歴および希望職種の記載にご協力ください。
  • 営業・競合調査・スカウトなどの目的の方はご遠慮ください。
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