EVENT

カフェのように気軽に集まれるセミナー「Animation Cafe Break」とは?

こんにちは。

サプザップでアニメーション統括をしています和田です。今回は、昨年末開催したイベント「Animation Cafe Break」についてレポートします!

サイバーエージェントのゲームやエンターテイメント事業に携わる子会社10社以上が所属している組織SGE(Smartphone Games&Entertainmant)には、アニメーション、シナリオ、3D、デザインやアートなどクリエイターの職種ごとに「ユニオン」という横軸のボード組織があり、日々クリエイティブの課題をどう解決するか、組織で働くクリエイターのためになる施策は何か?を考え実行しています。私はその中で「アニメーションユニオン」のメンバーとして活動しています。

今回は、アニメーションユニオン主導で、SGEグループ内だけでなく、CGアニメーション市場全体をもっと盛り上げるべく、「Animation Cafe Break」を開催いたしました。

今回タッグを組んでくれたのはなんと、あのAnimationCafeさん!

テーマは、「カフェのように気軽に集まれるセミナー」

デジタル・アニメーターの勉強の場、交流の場になるように企画いたしました。

登壇の様子

AnimationCafe アニメーションスーパーバイザー宮川なぎ沙さんに、AnimationCafe流・アニメーションのワークフローを工程に分けて解説いただきました。

紹介いただいた4つの工程。
——————-

    ①モーションコンテ
    ラフ絵で自分の思っている物を形にし、やりたいことを明確にする。
    ②レイアウト
    簡単なモデルをつくりより具体的なイメージを固める
    ③ブロッキング
    「コマ落とし」の状態でアニメーションさせ、 キーになるポーズを決める。テンポとシルエットが成立しているかもチェック。
    ④スプライニング
    動きをつなげて滑らかにする。 ポイントになるパーツがきれいなアーク(弧)を描くよう調整。人体として力の動きは自然になっているかがポイント。

——————-

宮川さんが特に大切だと伝えていたのは、
①モーションコンテ
②レイアウト  の工程。

最初に確固たるイメージを固めることで、のちの作業を迷いなく進めることが大切とのこと。

「アニメーションは勉強のために見ていますか?」という会場からの質問に、「意識して見てはいません。ユーザーとして楽しむことを忘れてはいけないと思っているので、ただ、楽しかったものに出会ったらコマ送りにして研究はしています。」と答えていました。

宮川さんのスタイルは、各工程でしっかりとイメージを固めていくスタイル。「完全にイメージができるまで手を動かさない」、「作ったものを壊したくない」、一つ一つを丁寧に積み上げていく、宮川さん流の「作品への愛」が感じられる言葉でした。

「サムザップ流Spine活用術」とは?

SGEからはサムザップのアニメーター和田雄介、瀬良啓圭、岡田彩奈の3名が登壇し、「サムザップ流Spine活用術」を、「ゲームのCM風デモ」を作成しメイキングを通して解説いたしました。

※Spine:2Dアニメーションを作成するためのツール。ボーンとメッシュを使った滑らかなアニメーションが作れるツールです。現在、サムザップでは、Spineと2Dアニメーションに力を入れて技術向上を目指しています。Spineは、2Dツールの中では「早い」&「良い」を実現できるツールだと考えており、開発中のタイトルでも数多く使用しています。

——————-
▽制作手順

    ①絵コンテ
    絵でイメージを作る
    ②キャラクターモーション作成
    Spineでアニメーション作成
    ③Vコンテ
    After Effectsでざっくりした動画につなげる
    ④VFX + サウンド
    エフェクトとサウンドをいれて完成!

——————-

ざっくりとこのような手順を踏んでいます。特にこだわった点はやはりSpineでの生き生きとしたキャラクター表現です。

いかに「2Dなのに3Dのような立体感が出せるか」が、力の見せ所です。Spineは3DCGのようにテクスチャの頂点にウェイトをつけて制御しますが、セットアップの変更も簡単で、最終的にはシーケンス(連番)で書き出せるので、映像制作にも力を発揮できます。

④のVFXの工程では、特に光にこだわりを持って表現しています。空気の煙や塵に光が当たるような表現で、空気感を出しています。

今回のような動画デモ制作は、実は社内でやったことのない試みでしたが、やってみて、自分たちの実力やスキルがよくわかる良い取り組みだと感じました。ゲームのパブリッシャーではありますが、クリエイター発信の面白い試みをこれからも続けていきたいと思います!

最後は、VR業界からの参戦!

Gree VR Studio シニア3Dアーティスト・小沼一博さん、シニア3Dアーティスト・パク ミンジョン(Park Minjung)さんに登壇いただきました。

都市型VRエンターテインメント施設「VR PARK TOKYO」にて遊べる「ようこそパニックマンションへVR」について解説いただきました。VRゲーム制作については私も携わったことがないため、非常に勉強になりました。

VRゲームは左右で別の画像を持たなければならないため、まず画面の解像度は通常の2倍必要となります。それに加えて本作は2人プレイかつ、アーケードゲームのためパブリックディスプレイがあります。それらを合わせて90fpsを実現しなければなりません。しかも360度どこからみても破綻のない空間を構成する必要があります。その中でビジュアルクオリティを出すために、様々な創意工夫が凝らされていました。

——————-

    ①レンダリング手法の選定
    リアルタイムのライティングが得意な、Deferred Renderingを選定。
    ②使用するマテリアルを最小限に設計。
    ステージに使われているマテリアルは3つ。
    ③シミュレーションをMaya、nClothで
    重くなってしまう物理シミュレーションをMayaで行い、一つのアニメーションデータにすることで軽量化
    ④自作Shaderで作るエフェクト
    エフェクトはライトの影響を受けると負荷がぐっと上がるので、最小限にし、ディゾルブなどのShaderで演出する。

——————-
などなど、ここには書ききれないくらいの内容を具体的な制作工程と共に解説いただきました。

ちなみに、「ようこそパニックマンションへVR」は、SGEに所属している、VR関連事業を行っているVR Agentの持つ、VRゲームにおけるリアルタイムマルチプレイ技術を提供しています。

懇親会の様子

登壇終了後は、立食形式での懇親会を行いました。

今回のイベントは、100名近い方に来場いただき、最後まで賑やかな懇親会となりました。

終了のアナウンスをしても全然帰ってくれないお客さんたち(笑)。盛り上がったので、「良し」としようと思います!!

今後も第2回、3回と続けていき、CGアニメーション業界に貢献できるイベントにしていきたいと思います。

以上、イベントレポートでした!

LINEで送る
Pocket

おすすめ記事