COLUMN

【デザイナーはよく噛んで!】 UIデザイナーが言語化すべき3つの理由

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はじめまして、サムザップでスマートフォンゲームのUIデザイナーをしており、サイバーエージェントのスマートフォンゲームに最適なUI/UXを研究する組織「UIUX Lab」にも所属している今村です。

今回からUIUX Labメンバーによる記事リレーをスタートすることになりました!毎回メンバーそれぞれの個性を活かした視点での記事が続く予定ですので、お楽しみにしていただければと思います!

はじめに

僕自身UIデザイナーをやっていて思う「考え」はあるものの、それは果たして正しいのか、周囲を納得させられているものなのかがよく分からない状況でイマイチ自信を持てずに働いている時期がありました。さらに、UIデザイナー同士での交流が増えてきた最近では、周囲にも同じように迷いを抱きながら業務をしているUIデザイナーが多くいるということも分かってきました。

そんな方々に向けて、第1回目は、僕がUIUX Labでの活動を通して、言語化するクセを付けたことでパフォーマンスが上がり、仕事がしやすくなった体験を元に、言語化することのメリットについて3つにまとめてみました。最後まで読んでいただけたら幸いです。

その1「提案の引き出しが増え、その精度も上がる」

UIデザイナーが仕事をする上で物事を考える場合、「課題を分解する」・「手段を分解する」 の2種類があると思います。

例えば「ボタンが多いから減らしたい」という依頼がきたとします。「ボタンが多い」は課題ではないです。これを課題が明確になるように因数分解していくと、

ボタンが多い → 選択肢が多い → 選択肢が多いほどユーザーは判断に疲れ(ストレス)を感じる → 本来のゲームの楽しさ(ストレスと快感)に行き着く前に投げ出してしまう → ゲームにハマってもらえない

のように考えることができます。

課題の分解ができたところで、課題はボタンが多いことでなく、「選択に体力を使わせている」から「ハマりづらいゲームになってしまっている」という風に一段俯瞰した視点に立ち戻ることができます。

すると「ボタンを減らす」という手段以外にもアプローチ方法がみえてきます。

・選択しやすいように情報の手がかりを見せてあげる
・判断を補助するようにカテゴリを視覚化してあげる

etc…

こういった物事の咀嚼をせずに、視野の狭いまま判断し始めてしまうと、身動きが取れなくなってしまったり、間違った答えを選択してしまうことにもつながってしまいます。

何をするにも一度立ち戻って、「何を成し遂げるために」「何をすべきなのか」を因数分解・言語化する癖をつけることで、提案の引き出しが増え、目的に対してより最適な手段の選択ができるようになると考えています。

その2「意図を汲み取る力が上がる」

UIデザイナーにとっては説明やプレゼンができる力も重要ですが、相手から意図を引き出すこともとても大切だと思います。人によって様々な言葉でフィードバックされることがあります。「それ結局どうすればいいの??」と困った経験がある方も多いかと思います。

常にその1のように物事を咀嚼する癖をつけることで、「○○になっていると」→「○○になってしまうことがある」という因果関係が自分の中に知識として蓄積されていくため、

例えば、

「なんか遊びづらいよね、テンポ悪い」というざっくりとしたフィードバックを受けても

    ・「遷移を待っている感覚が強いのかも」→ 物理的に遊べない時間が長い・多い → 遊びが中断されている感覚 → テンポが悪い 
    ・「何をするべきかわからないのかも」→ 何を遊べばいいのか迷っている時間が発生している → ゲームループをスムーズに周回させられてない → テンポが悪い
    ・「何をやったら自分にメリットがあるのか理解させられてないのかも」→ 目標や目的(ご褒美)を提示できていない → モチベーションが不足して手が動きづらい → 遊びづらい
    ・「そもそも操作しづらいUIになっているのかも」→ 需要に見合った労力で操作できる状態を作れていない → 一つ一つの操作にかかるストレスが過多 → 遊びづらい

etc…

といったように様々な視点での仮説を立てやすくなります。あとはそれを確認するようなコミュニケーションであったり、振り返りをすることで、相手の言葉の意図や本質に迫ることができるようになります。

チームで何かを作るという以上は、様々な人々と会話する必要があり、必然的に言葉の表現の仕方も様々になってくるかと思います。そういった中で働くUIデザイナーにとって「汲み取る力」はとても重要なスキルになってくるはずです。

その3「チームの共通認識を構築できる」

プロデューサー、ディレクター、プランナー、エンジニア、アニメーター、イラストレーター、3D、サウンド、QAなど、ゲーム作りは特に多くのセクションが絡み合って1つのモノをつくるジャンルになります。そのため一人ではなく、チームで1つの目標に向かって進むという意識がとにかく大事になってきます。

例えば、UIデザイナーがプロデューサーやディレクターから吸い上げたプロジェクトの進むべき方向性(ゴール)を具現化し、それを共通言語に置き換えて周りに伝えられれば、チームが納得して一つの目的に向かって進み始めることができます。目的地と動機が明確になります。

チーム全体が目的を理解できたことにより、プロダクトが「自分ごと化」されやすくなります。

「自分ごと化」されると、活発な意見交換が生まれ、早期の課題発見や、プロダクトの最終的なクオリティアップにつながります。当たり前にも思えますが、大規模なプロジェクトになればなるほどこれを実現するのは至難の技だったりします。

UIデザイナーが体全体に血液を行き渡らせる「心臓」となって強く鼓動することでプロジェクトが歩き出す原動力になることができると考えています。

まとめ

以上、僕が言語化を意識することで得られたポイントを振り返ってまとめてみました。

「なんとなくプロジェクトが噛み合っていない気がする」「イマイチ的確なアウトプットが出せていない気がする」「なんかうまくいかない」などざっくりでも悩みを抱えているUIデザイナーさんは多いのかなと思います。

そんな時には直面した物事をよく咀嚼し、反芻を繰り返し、自分の中でしっかりと消化して言葉に整理するところから始めてみてはいかがでしょうか。少しでも行き詰まって悩んでいる方達のヒントになれば幸いです。

※UIUXLabとは

UIUX Labとは、サイバーエージェントのスマートフォン向けゲームに最適なUI/UX研究をする専門組織です。今後さらに拡大が予想されるスマートフォンゲーム市場において、UIUX Labでの研究内容を元に、ユーザーにとって使いやすく、楽しめるゲーム開発の強化とクリエイティブ力の向上を目指し、スマートフォンゲームを代表するヒットタイトル、新しい体験を提案できるサービスの創出を目指しています。

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