”組織力で経験値の差を埋めたい”

サイバーエージェントのゲーム・エンターテイメント事業に携わる10社以上の子会社が所属する事業部SGEでは、さまざまなメンバーが活躍しています。「組織に求められたことが自分のやるべきこと」と語る飯田もその一人。エンジニアとして入社以来、エンジニアとしてだけでなく、プロジェクトマネージャー(PM)やプランナーなど求められたことに徹してきた飯田。自身の経験から始めたエンジニア向けの取り組み”Tech Force”についてや今までのキャリアについてききました。

教職からエンジニアへ。モノづくりの魅力に取りつかれた

元々、エンジニアを目指していたのですか?

エンジニアではなく教員をずっと目指していました。なので、教職免許も持っています。

教員からなぜサイバーエージェントに?

友達にインターンシップに誘われたのがきっかけです。インターンシップの内容が、開発合宿で、集まったメンバーで2名のチームを組み、開発をしていくというものでした。その開発合宿で、初めてものづくりを経験し、チームでのものづくりは楽しいなとシンプルに思いました。大学では、情報系の学科だったので、プログラミングは、もちろん学んでいたのですが、課題をこなすという温度感でしか取り組めていませんでした。そんな時に、インターンシップを通じて、本気でユーザを意識したサービス作りに取り組み、ものづくりの魅力に気付きました。学ぶことが単純に好きだったので、大学院にいく予定でしたが、何かを突き詰めて研究したいという欲もあまりなかったので、漠然と大学院に行くよりも、早くものづくりができる環境に身を置いた方が成長できそうと思い決めました。

より責任がある役割をどんどん担っていきたい

ゲームに配属を決めた理由は?

特に深くは考えていなかったんです。ものづくりができればよかったので。
でも、どうせなら、ベンチャー感がある小さい組織で働きたいと思い、子会社に決めました。配属を決めた、グレンジは、CTOがいないという点も、決めたポイントになりました。

CTOを目指していたんですか?

CTOといいますか、どうせやるなら、より多くの責任がある役割をどんどん担っていきたいという思いが強く、当時は、それがCTOになることだろうと思っていて、目指していました(笑)。

飯田 卓也(Takuya Iida)
2013年にサイバーエージェントに新卒入社。グレンジのUnityエンジニアとして配属。エンジニアリングだけでなく、企画、進行管理等を経験し、複数タイトルでの新規開発、運用に携わる。現在は、エンジニアマネージャーとして、エンジニア組織のマネジメントをしつつ、ゲーム・エンターテイメント事業部(SGE)全体の品質向上の強化にも従事。

開発での挫折。プロデューサーの要望に答えられない日々

入社してから印象的な出来事はありますか?

新規タイトルの開発に携わった時に、私よりもかなり経験豊富な外部のプロデューサーの方とタッグを組んで、毎週モックをレビューしてもらっていました。毎回、UXや機能に対して様々な要望がでてくるのですが、技術力が足りず、要望に応えられないことが多かったんです。レビューに間に合わせるために、とにかくがむしゃらでした。ただその時に、ブラッシュアップと新規機能の実装を行っていたので、開発スピードが上がったことはもちろんですが、技術の知識も増え、一気に経験の幅を広げることができました。

その経験が今に活きていることはありますか?

その時に、手を動かして経験をしないと技術、知識の幅を広げられないと思いました。ただ、今は開発規模は大きくなっているのですが、1つのタイトルを開発する期間も伸びてきているので、若手メンバーが短期間で経験できる幅は減ってきているように感じます。なので、その若手の経験の幅を組織で広げることができないかと思い、”Tech Force”という子会社横断の横軸組織を立ち上げました。

組織で、経験の幅を広げていく。

それはどういった取り組みですか?

α版、β版といった開発フェーズが変わるタイミングで、プロジェクトのパフォーマンスチューニングに協力するという内容です。チューニングは常にできると良いのですが、大体開発の終盤に一気に行うことが多く、時間がないので経験者が対応してしまい、若手が経験する機会が少なくなりがちでした。そこで、横軸組織として一緒にプロジェクトに入り、チューニングを行うことで機会の創出をしています。一度負荷対策を経験することで、プロダクト開発で気を付けるべき点が分かるので、無駄が減り、開発サイクルを早くすることができるだろうと考えています。今後も子会社1社だと解決しにくい問題を、組織全体で解決していけるような取り組みを色々とやっていきたいと思っています。

組織で解決するとは?

私が所属している、ゲーム・エンターテイメント事業部は、子会社制をとっています。子会社独自で裁量を持って開発などを行いつつ、子会社横断で行った方がいい施策やノウハウ共有は積極的に行っています。職種ごとのボード組織もあり、エンジニアのボードでは、全社目線で組織について話し、色々なことを実行しています。それだけでなく、有志のメンバーからなる横軸グループの活動も活発です。子会社だと言語やプロダクトも限られてくるので、経験の幅も限られてきますが、組織全体でみると、ゲームジャンル、使っている言語もシステムも様々です。そういった組織の特性をうまく使って、経験の幅を広げていければと思っています。

また、私の場合は、グレンジに所属しながら、ヘルプでいろんな会社にいくこともありますし、子会社を横断して動くこともあります。子会社(縦)と、子会社を横断でみる横断組織(横)、縦と横両方をいったり来たりすることで、さまざまな経験ができますし、そこで得られたことを自分が所属している会社にもゲーム事業にも両者に還元できると思っています。私たちの事業ならではの働き方だと思っていますが、こういう働き方はあっていると思います。

エンジニアがずっと働きたい組織をつくる

プロジェクトマネージャー(PM)をしたり、プランナーをしたりと、様々なことをしていますが、エンジニアに拘っているわけではないのでしょうか?

軸足は技術に置きたいですが、エンジニアであることにはこだわっていません。もちろん、技術職として求められることが一番嬉しいですが、その時々で組織に求められていることが自分の役割だと思っています。チームでものづくりをするのが好きなので、今のチームの中で自分が求められていることができたらいいと思っています。リードエンジニアでい続けるか、マネジメントをするかもどちらでもいいと思っているので、もしチーム内でマネジメントを誰もやりたくないということであれば、私がやるのがいいと思っています。

チーム開発の魅力は?

議論できるところが面白いです。エンジニアだけでなく、いろんな職種の方と、企画について話したり、エンジンについて議論したりしながら開発するのが楽しいと思っています。なので、一人で開発するのは無理ですね。

今後目指していることはありますか?

エンジニアがずっと働いていたいと思える組織をつくることです。
やりたいと思ったことはやらせてくれる組織なので、その良さをしっかりと引き継ぎつつ、技術に集中したい人がいたら集中できる環境を作ったり、みんなで強みを高めあえる組織を作っていきたいと思っています。技術力を上げるだけでなく、面白いゲームを創りたいと思っている人が多いと思うので、そんな人たちが、長く働いていきたいと思える組織はどんな組織なのかということを考え施策を実行していきたいと考えています。

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