2週間で1つのゲームをつくり上げる「モックアイアンリーグ」に込めた思いとは?

ゲーム・エンターテイメント事業部(SGE)では、新卒社員が2週間で企画からモック開発までを行い、最優秀作品を目指して競い合う「モックアイアンリーグ」という新卒研修を毎年開催しています。

今年も開催された「モックアイアンリーグ」ですが、昨年は研修を受ける側だった2年目の若手社員たちが研修の運営メンバーとなり、企画から実行まで携わりました。今回は、運営に携わった若手社員の中から3名にインタビュー。研修に対する思いやエピソードとともに、実際につくられたゲーム作品も紹介します。

「モックアイアンリーグ」とは

ゲーム開発で必要な知識や、チームで制作する経験を身につけることを目的に開催されている「モックアイアンリーグ」。6〜7人が1チームとなって2週間でゲームをつくりきり、最終発表会で、一番面白かった作品を事業部の全社員が投票で決めるという研修内容になっています。今年は、6チームに分かれ、みんなが全力でゲーム制作をし競い合いました。例年はエンジニア、デザイナーのみで実施していましたが、今年からはビジネス職も参加することになり、初の3職種合同での開催となりました。

2年目の若手社員が新卒育成に携わる

<プロフィール>

(右)佐藤 有登 (Sato Arito)

2020年サイバーエージェント新卒入社。サムザップに配属後、プランナーを経て、既存サービスの開発リーダーに従事。

(中央)石井 彩夏 (Ishii Ayaka)

2020年サイバーエージェント新卒入社。アプリボットでゲーム開発や新規事業室のUIデザイナーを経て、現在ではColorful Paletteにて運用タイトルのデザイナーとして従事。

(左)樋口 雄也 (Higuchi Yuya)

2020年サイバーエージェント新卒入社。アプリボットに配属後、バックエンドエンジニアとして開発に従事。

「モックアイアンリーグ」が始まった背景を教えてください。

佐藤:近年ゲーム開発が大規模化しており、開発が長期化しているため、なかなかモック開発からリリースまでを、若手のうちに経験することが難しくなっています。そのような課題の打ち手として新卒社員が入社直後に「ゲーム開発を一通り経験すること」を目的に始まりました。

どうして運営に携わろうと思ったのですか?

石井:過去に2回、研修を受ける側として「モックアイアンリーグ」に参加したのですが、研修を通して、大きく自分を成長させることができたんです。今の仕事でも、その時の経験が活きていると感じるので、今度は参加者側ではなく、自分が運営という立場になって、研修をより良いかたちで多くの方に届けたいと思い、運営メンバーになろうと思いました。

樋口:私も同じで、昨年に研修を受ける側で参加したのですが、他のセクションの方と一緒に開発していくことが楽しく、それがとても心に残っていたので、新卒の子たちにもそういう経験をしてほしいと思い、運営メンバーになりました。

佐藤:昨年は、デザイナー職とエンジニア職のみでの研修だったので参加したことはなかったのですが、元々、大勢の社員の方々が関わるような大きな研修や、新卒社員の育成に興味があり、いつか研修の運営に携わりたいと思っていました。そのような話をまわりの方々に伝えていたところ、先輩から「やってみない?」と声をかけていただき、参加することになりました。

運営として携わってみてどうでしたか?

石井:新卒社員たちが、より面白い、楽しんでもらえるゲームにするためにはどうしたらいいかを日々議論して作品をつくり上げていく姿を間近で見られて、やはりチームで協力し合うことが、良いプロダクトを生み出すことにつながるんだなということを、私自身、改めて実感できた研修となりました。

佐藤:2週間という短い期間の中で、企画から実装までを作りあげるのはかなり大変だったと思うのですが、最後まで最初の熱意のままにやり切ってくれたのは嬉しかったですね。みんなが夢中になってものづくりができる研修企画を実施することができてよかったです。

樋口:私は事業部横断の活動にあまり携わったことがなかったので、新卒を育成するといった、「組織をみんなでつくる」経験ができたのは大きかったです。今年からビジネス職も参加になったので、改めて研修のゴールをどんなものにしたらいいのかや昨年とどう変化を出せばさらにいい研修になるかなど企画から考えられたのはよかったですね。

どのようなゴール設定にしたのですか?

佐藤:新卒社員たちが、自ら「つくりきる」ことに対して主体的に考えて、自分たちの判断でどんどん開発していく研修にしたいと思い、今回はあえてシンプルに「チームでゲームをゼロからつくりきること」にしました。

研修内容で工夫したことはありますか?

樋口:研修について興味を持ってもらえるようとにかく伝えることに注力しました。最終発表会の前に、新卒研修の専用のチャット部屋をつくって、全社員に向けて各チームの発表作品を紹介したり、最終発表会の集客につなげるため、実際に新卒が作ったゲームの実況番組を直前に配信したりもしました。最終発表会の視聴数は、目標を遥かに超え、専用のチャットではたくさんの投稿がされるなど、事業部全体で盛り上がりをつくることができました。

石井:過去最高の視聴者数を出すことができたり、新卒の方々や周りの社員の方々からも良かったとの声を多くいただくことができて嬉しかったです。

▼最終発表会のリモート中継の様子

印象に残っていることはありますか?

樋口:新卒研修だけではなく、私たちのような運営チームにも「見守り隊」という先輩たちがメンターとして付き、会議に同席して、最後の最後まで企画の内容をチェックしてくれたことです。最終発表会の台本制作も協力してくださるなど、親身になって相談に乗ってくれました。元々「見守り隊」の方々は、昨年運営チームとして参加していた先輩になるので、昨年の運営視点からの意見やアドバイスももらえて、研修内容に活かすことができました。

石井:「身守り隊」の先輩たちが、最終日に新卒社員に渡した賞状と同じものを、私たち運営メンバーにもサプライズでプレゼントしてくれたことが、すごく嬉しかったです。この運営メンバーと、一緒に進めてこられて良かったなと思いました。

今後、「モックアイアンリーグ」がどういう研修になっていくと嬉しいですか?

樋口:これからも、ゲーム制作を1からみんなでつくる経験を積める研修であり続けて欲しいです。エンジニアとして、1人でゲームを開発する機会はつくれますが、他職種と複数人で、しかも初期設計から携わる機会があるかというと、なかなかないと思います。この研修を通して、チームでどういうゲームが楽しいかを議論しながらつくりあげていく開発の楽しさや、ものづくりの面白さを改めて感じられる研修であってほしいです。

佐藤:若手社員が主体となって、新卒社員の育成に本気で考えられる研修であり続けてもらえると嬉しいです。いいところは残しつつ、次の運営メンバーには、今年「モックアイアンリーグ」に参加した経験を活かして取り組んでもらいたいです。毎年ブラッシュアップされていくような良い研修になることを期待しています!

石井:チームでのゲームづくりの楽しさを知ったり、自分の弱点や長所と向き合うことで、配属前に改めて自分を見つめ直せる研修であってほしいと思います。また、今年は新たな試みとして挑戦した施策などもたくさんあって、昨年以上に応援してもらえる場をつくることができたので、今後も引き続き、いろんなアイデアでこの研修を盛り上げてもらえたら嬉しいです!

「モックアイアンリーグ」でつくられた作品とは?

実際に、「モックアイアンリーグ」で制作された作品を紹介します。

“リズム×ラン”アクション『Sound Chase』

曲の音に動きを合わせる快感と駆け抜ける爽快感がテーマの「リズム×ラン」ゲーム。プレイヤーはハッカーの少女となり、リズミカルに障害物を避け目標を目指します。障害物をうまく避けることで、回避エフェクトと楽曲がマッチし、曲の音と動きの快感が味わえます。

「PIKA PEEK A BOO」(ピカ・ピカ・ブー)

簡単操作で電球を繋いで消す爽快感が楽しめる戦略対戦パズルゲーム。オリジナルBGMやイラストなどをつくり込み、リッチなクリエイティブや世界観でゲームを楽しむことができます。

▼キャラクター設定資料も

「チョッキー -CHOCKY-」

ステージに散らばっているアイテムやギミックを使用して、ミッションをクリアするソーシャルディダクションゲーム。ドールハウスの中にいる「チョッキー」という登場キャラクターを操作し、ミッションに挑むことができます。

「MAD ALCHEMIST」

カードとカードを組み合わせて、戦況を握るゲーム。組み合わせで生まれる選択肢は50通りあり、攻撃時や錬金時には迫力満点のアニメーションが楽しめます。

「Twin-Links」

両手スワイプ操作で、キャラクターを操作し、迫りくる敵を撃退する、新感覚チェーンアクションPvP。ダークでノスタルジックな「サイバーパンク」の世界が楽しめるシナリオも楽しめます。

▼つくりこまれた世界観

「Mirrorius」

リアルタイムで変わるステージに適応しながら、魔法を鏡に反射させてバトルするアクションゲーム。条件をクリアすると、最初は1つしかないエモートを沢山解放することができるなどのやり込み要素も。

最後に

毎年、社内の恒例イベントとして開催されている「モックアイアンリーグ」。この新卒研修開催の背景には、2年目の若手社員が中心となって運営に携わり、社員全員で新卒を育てようとする思いがありました。若手が主体となって、新卒社員や内定者を育てる文化があるゲーム・エンターテイメント事業部(SGE)。その文化は、新しく入社してきた次世代の若手社員たちにも引き継がれています。SGEでは、今後も新卒はじめ若手育成のために、様々な取り組みを積極的に行っていく予定です。

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