【デザイナーはいろいろ食べて!】雑食インプットの手段とアウトプットにつなげるコツとは?

どうも!はじめまして。ジークレストのUIデザイナーで、さらにUIUX Labメンバーの石倉です。この度、UIUX Lab記事リレー第2回を書かせていただくことになりました。よろしくお願いしたします。

はじめに

今回は、僕自身が最近意識している「雑食」というキーワードについて書いていきたいと思います。サイバーエージェントのゲーム・エンターテイメント事業部(SGE)には、デザイナーのミッション・ステートメントがあります。その1つに「デザイナーは雑食が吉」というものがあります。なんとなくわかっているけど、「なぜ雑食が良いのか?」、「皆どうやって雑食しているのか?」、「実際の業務に活かすコツはあるか?」など、知っていて損はないのかなっと思いますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

その1. なぜ雑食なのか

具体的なインプットの手段に入る前に、雑食であることの大切さについて話そうと思います。

デザインを勉強して、デザインを一生懸命にインプットするのはプロとしてもちろんのことですが、デザイン以外の世の中のありとあらゆるものを見て体験し、しっかりインプットすることがさらに大事です。それが「雑食」です。

雑食する人としない人の違い

実際にはどのような違いがあるのでしょうか。

【デザインのインプットしかしていない人】

デザイン手法や考え方は分かるが、考える際のキーワードがデザインの領域だけなので、発想に限界があり、表現の幅が狭くなりがち。

【雑食インプットをしている人】

マインドマップに幅広い多くの点(アイディアのキーワードやイメージ)があり、デザインに結びつけることで、今までにない斬新な新しいアイディアが生まれやすい。

全然違いますね。雑食はデザイナーにとって大切です。やはり、改めて雑食を意識することはとても大切だと思います。

その2. どうやってインプットするの?

次は、雑食インプットの手段について話したいと思います。

手段は大きく3つあります。

①身の回りのエンタメを意識して雑食してみる

自分の回りにはUIデザイン以外にも、いろいろなデザインや楽しい体験にあふれています。街の広告、映画、アニメ、展覧会、、、いろいろ転がっています。常に回りを見渡しながら生活をして、様々なエンタメを積極的に体験してみましょう。

道ゆくファッションの色使いや、心躍らせる美しい間取りも素敵ですね。癒される動物たちの可愛らしさや、エキサイティンでカラフルなボルダリングも素晴らしいです。とにかく身の回りを常に意識して、積極的にエンタメを体験してください。好奇心大事です。

そして、興味を持ったらぜひ深掘りしてみてください。さらに新しい発見や体験があると思います。ちなみに僕は、自転車を買ってカスタムしていくうちにどんどんハマっていきました。結果、行動範囲が広くなり、いろいろな出会いや体験ができて、たくさんのインプットにつながりました。

②他の人がいいと思ったものを共有してもらう。

自分で探すだけでは限界があります。周りの人がいいと思った情報は積極的に聞いて共有してもらうことがとても大切です。自分とは違った視点や角度から新しい雑食のきっかけになるかもしれません。世の中のトレンドや旬の情報をトリガーにして探すと良いと思います。

ここで注意したいポイントがあります。聞いただけにせず、ぜひ自分もできるだけ体験してみるということです。他人の情報は、少なからず抽象化されています。一方で、自分で行動して体験して得た情報量は膨大です。なので、とにかく一歩でも良いので行動してみるとさらに良いインプットになります。

③いつもと違う行動をしてみる。

意識的に普段自分が行かない場所に行ったり、いつもの自分らしくない行動をしたりすることで、思いがけない発想のきっかけになることもあります。

いつもは電車だけど、途中から歩いて会社に行こうかなとか。いつもは山だけど、海を渡って島に行ってみようとか。いつもの自分だったら見えない景色や体験を意識して取り入れるのも、幅広い雑食インプットのコツになります。

その3. アウトプットにつなげるコツ

いや~満腹、満腹。たくさん雑食してごちそうさまでした。で、終わっていませんか?

せっかく雑食したのに、無駄になってしまってはデザイナーとしてもったいないです。
ということで最後は、これまで雑食インプットしたものを、しっかりアウトプットにつなげるコツについてです。

①インプット自体を楽しむ

そもそも体験を楽しめないと良いアウトプットにつなげることはできません。「これは勉強だ!」という気分で体験してもつまらないです。しっかり5感で体験することを心がけて純粋に楽しみましょう。

しかしながら、寝る間を惜しんで楽しみすぎて、アウトプットする体力がなくなるのは注意してください。僕も現在、朝方までプレイしたゲームの興奮と引き換えに、猛烈な眠気と戦っております。くれぐれも体調だけは崩さないようにご注意を。

②自分の体験を分解して理由を考える。

どの場所でどのような感覚を体験したのか、理由は何だろうとか、簡単でも良いので体験して得た情報を、デザイナーとしての観点を取り入れて言語化してみてください。そうすることで初めて、インプットからアウトプットにつなげることができます。

少し難しいと感じたならば、自分のインプット体験を人に話したり、SNSで呟いたりして周りの人に発信すると良いかもしれません。発信することで体験を分析するトレーニングになります。

③組み合わせの魔法を意識する

一見バラバラに見えるジャンルでも、抽象度を上げるとつながっている場合があります。アウトプットする際に、このバラバラな点を組み合わせることができれば、新しい価値、アイディアを生み出すことができます。

日頃からインプットしている雑食の幅広さ、深さがあればあるほど、良いデザインが組み合わせの魔法によって生まれるはずです。

まとめ

以上、「雑食」というキーワードについて書かせていただきました。僕自身、日々の生活で雑食を意識して行動するようにしていますが、自分のアンテナには限界があるので、周りの人に最近良いと思ったコンテンツや体験を聞くようにしています。自分で気づかなかった良い雑食ポイントを知る機会になり、視野が広がり良い刺激になっています。

さらに、僕のデザインチームでは、自分の雑食インプットを定期的に共有する場を設けています。

    1. 楽しくインプットを共有する 
    2. インプットを分析する
    3. 点と点を組み合わせる

以上の3点を行うことで、アウトプットにつなげるトレーニングになればと思って実践しています。

さあ、この記事を読んで雑食したくてウズウズしてきたみなさん、思った今がチャンスです、雑食しましょう。雑食でより良い新しいアイディアを生み出しましょう!

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